フットケア用品「繭の癒やし」のご紹介

健やかフットケア 繭の癒やし ロゴ

 繭の癒やしは、盛岡市でまゆクラフトの製作に取り組む工房 夢繭*花と、同じく盛岡市でフットケアに取り組む一般社団法人生きがいづくり研究所の協働事業です。

 足は「立つ・歩く」という生活の根本に関わる体の大切な部分です。社会の高齢化と共に、健康維持のためフットケアの大切さが取り上げられるようになりました。近年では、高齢者のみならず、子供から大人まで、そしてスポーツ選手などの爪のケアが注目され、良好な効果が得られています。

 「繭の癒やし」は、そのようなフットケアに取り組むフットケアワーカーから、十分な洗浄能力を持ち、かつ皮膚に優しい用品があれば嬉しいという声に応え開発がスタートしました。シルクは人の肌に近い素材と言われ、繭玉から抽出される成分「セリシン」は化粧水や石鹸などに使用されています。

 試作品を使用した体験会では、フットケアワーカー・フットケアの施術を受けた方の双方から、「洗った後の潤い感がある」「しっかりと洗われている感じがする」など高い評価を受けることができました。

試作品の「繭の癒やし」
体験会でのフットケアの様子

お蚕さまの繭と工房 夢繭*花について

 平成14年に岩手県盛岡市神明町に設立された「工房 夢繭*花」。ここでは、蚕のまゆ玉を染色し、四季折々の花や人形を心を込めて手作りしています。独自の造形・染色技術により、工芸品としての繭クラフトの価値を高め、「盛岡ブランド認証」、「盛岡小さな博物館」、「岩手県卓越技能者の工房」に指定されています。

 その職人の高い技術を、スキンケア用品の開発に活かすという新たな挑戦が始まったのは、昨年、令和2年のことです。

 工房で使用している繭玉は、主に岩手県産のもの。「繭の癒やし」にもふんだんに使用されています。

 岩手の養蚕は、昭和初期4万件の養蚕農家がありましたが、近年は十数軒となり担い手の中には90歳を超える高齢者もいるほど高齢化が進んでいます。

 日本の絹の流通は90%以上が外国産シルクであり、日本産繭の生産は衰退の一途、生産された繭の消費も減少している状況です。新しい繭の用途に着目し繭の癒やしを開発することで、岩手の養蚕活性化の一助に繋がると考えています 。

繭玉を作り出す蚕は「お蚕さま」と呼ばれ古くから大切にされてきました
工房で制作されたまゆクラフト「石割桜」と繭玉

盛岡の職人の手仕事を活かして

「繭の癒やし」には、繭細工の他にも、盛岡の職人の手仕事が活かされています。盛岡のホームスパン作家や、木工作家による高い技術によって生み出された素材を用いることで、品質の高い製品開発を目指しました。

フットケアワーカーとの商品開発

 フットケアに取り組む一般社団法人生きがいづくり研究所は、爪切りや足のマッサージなどを通して、人生の根幹になる「立つ」「歩く」ということを支え、その人の「生きがい」のある日々をサポートしたいという思いで設立されました。

 「繭の癒やし」は、フットケアワーカーによる体験会で集められた意見により改良が重ねられてきました。

製作の様子

クロスタイプ:繭玉をひとつひとつ手仕事で切り開き、縫い合わせます。
ブラシタイプ:100個もの繭玉を切り刻み、ブラシに仕立てます。